新年のごあいさつ

謹んで新春のお慶びを申し上げます
旧年はご愛顧を賜り誠にありがとうございます
本年も、お引き立てのほど何卒お願い申し上げます

なんて、ビジネス的な挨拶はこの辺で
皆様いかがお過ごしでしょうか。
日々変化する状勢や、移ろう季節と流れる時の中で
メディアや広告が謳う「平成最後の」も
そろそろ見飽きたのではないかと思います。

そこで改めて綴らせていただく平成最後の「夏」「秋」「冬」……
皆様に愛され続け創立87年の歴史を持つことができた当館も
温故知新のもと、常に「自分らしさ」とは何かを自問し続けました。
87という数字にあやかって、ヒトハナ咲かせようと一丸となって奮闘する中で
ここではない場所に答えを見つけ巣立っていったスタッフもいれば
ここにあるかもしれない答えを探しに新たに仲間入りしたスタッフもいます。

長い歴史の中には、皆様もご存知の通り暗い過去もあります。
暗い暗いトンネルを抜けた先で掴んだ光を、
この先何年経っても忘れることはないでしょう。
失ったものや手離してしまったものだけを数えるのではなく、
手に入れることができたものや深いつながりは
暗闇を歩いた者だけが掴めるものであると信じています。

旧年はSNSでの広報活動や、
対外的なイベントに積極的に参加することで
地域活性化に貢献するだけでなく、
全国ひいては全世界への情報発信に努めてまいりました。

水族館の枠にとらわれない発想と、
カテゴリーにとどまらない活動で、多くの人々から注目されるようになり
広がった世界観は、これから先、皆様と私たちがつくる「桂浜水族館」にとって
唯一無二の宝です。
けしておしゃれでもなければ綺麗でもない老舗の水族館である当館が
切り開いた「新しい水族館の在り方」。
他のどの施設にも真似させない私たちの特許。

桂浜水族館を支えているのは、つくっているのは、
ここで働いているスタッフだけでなく、
皆様の愛の力といっても過言ではありません。

88歳を迎えた米寿の年、まだまだいくぜ!生涯現役!
2019年も、せっかくつくったレールの上を、
愛のままにわがままに脱線しながら爆走しましょう。

「いつか行きたい」を
「いつも行きたい」に。

桂浜水族館 ~ハマスイ~
   7代目館長 秋澤志名
        スタッフ一同