11月7日朝、高知県須崎市の釣り堀生け簀の中から、何者かが放流したらしき「アカメ」が発見され、先日、事件が全国報道されました。
この件にふれた方が、アカメに対して「魚を食い散らかす危険な肉食魚」といった誤った認識を持ち、今後、アカメが駆除の対象として考えられることは避けたいと強く感じております。
アカメは神経質な魚であり、けっして攻撃性の高い魚種ではありません。
高知県が誇る代表的な魚ですが、希少性が高く、環境省のレッドデータブックに記載されている絶滅危惧種です。
すべての生物のいのちは等しく、みな守られるべき存在ではありますが、中でもアカメは近い将来に野性個体の絶滅が危惧されている保護の対象なのです。
アカメの生息地として有名な宮崎県と比べて個体数が多く確認されていることから、高知県では「注目種」に指定されていますが、保全を第一とし、まだまだ調査・研究途中の謎多き怪魚です。
当館でも、大学や研究機関と連携し、種の保存や生態データの収集、環境教育や啓発等を目的にアカメを50年飼育展示し続けております。
2026年には、飼育50年記念として、桂浜水族館とアカメの歴史やその知られざる生態の謎と深い魅力に迫る企画展を開催する予定です。
アカメといえば桂浜水族館。
50年という時を経て、当館はアカメの飼育展示において全国に誇れる施設となりました。
これに驕らず、これから先、10年後も20年後も30年後も、飼育100周年を迎える50年後も、多くの人にアカメが正しく愛され続けるよう、皆様とともに生命を守り、すべてのいのちが輝く場所を目指して尽力いたします。
今はまだ解明されていない生物の生態や魅力、生命の歴史とその奥深さをお伝えできるよう、水族館業界、漁業関係者、専門機関等と密に連携をとり、博物館施設として、引き続き調査研究と情報発信に努めてまいります。
今後とも、桂浜水族館をよろしくお願いいたします。