桂浜水族館にいつも魚を提供して下さっている、須崎市浦ノ内のMさん。主にカニを漁るための籠罠を仕掛け、チョウチョウウオやベラ、フグの仲間などを捕獲しています。実はMさん、浦ノ内に家があるわけではなく、高知市内から通ってきているのです。仕事は何とゴカイの養殖です。釣り餌のゴカイを卵から育て上げていくという、正に種苗生産です。
浦ノ内湾に面してビニールハウスが建てられ、砂利を敷きこんだ田んぼのような浅い池がたくさん並んでいます。親のゴカイから「種とり」という作業で卵を採り、砂利の中で育て、大きくなったものを選別して出荷するのです。池を掘り起こして掃除をしたりすることが不可欠で、大変な重労働となります。夏場はたまったものではありません。
浦ノ内湾ではかつてゴカイ養殖が盛んで、あちこちに施設がありますが、今も稼働しているのはMさんのところぐらいではないでしょうか。残骸のようになったのもあり、砂利の部分には水は引かれず、草ぼうぼうになっています。
土佐市新居の仁淀川河口近くにも使われなくなった施設の跡が残っています。
私が通勤する”湾岸道路沿いの遺跡”です。