家に帰りついても眠ることができない状態でした。母が添い寝してくれて、やっとポツポツとうちあけました。
母が教えてくれたのが、それは多分ケロイドといって原爆を受けた時に負ったやけどのひどいものだろうということでした。当たっているかどうかはわかりませんでしたが、私が被爆の恐ろしさを知り、学んだ第一歩でしょうか。
子供の頃の記憶は、正直薄れかかってきましたが、戦争の怖さ、犠牲になった人々のとりかえしようのない苦しみははかりしれないものであるとつくづく思わされます。
生々しい戦争体験記が記されている書物などがあります。筆をとられた方々、戦争体験者の方々が時の流れとともに風化していくことを余儀なくされていく中で、大変貴重なものを残して下さっていると思います。
私が体験したことも些細なようで、決して些細ではなく、風化させてしまってはいけないのかなと思い、ペンをとった次第です。