カピバラの「テテ」が亡くなりました。

2021年12月9日(木)午後1時50分頃、桂浜水族館で飼育しておりました「テテ」が死亡いたしました。

テテは、母親「カピィ」と父親「バァラ」のもとに2019年9月24日に誕生しました。

生まれつき歩き方に特徴がありましたが、覚束無い足取りでも、飼育員やお客様がカピバラ舎に近づくと、どこにいてもフェンスの方へとやって来てくれました。大きな前歯で誰よりもたくさんご飯を食べ、よくムムとじゃれ合い、時にケンカになることも——。

ムムが死んでしまった後も、両親とともに逞しく過ごし、人懐っこく甘えん坊な性格と個性的な表情から、いつも私たちを笑顔にしてくれました。

脳挫傷のため寝たきりの状態が続き、獣医の指示のもと、投薬治療を行ってきましたが、元気だったぶん衰弱も激しく一時は生死を彷徨いました。
しかし、テテ自身の「生きたい」という強い意思と治療の甲斐もあり、快復の兆しが見え、私たちも彼のいのちの力強さに驚いたものです。

ご飯をもりもりと食べ、排便もしっかりとしており、テテがまたカピバラ舎で両親とともに元気に過ごす日々に戻れることを信じていた矢先、彼は天国の分館へと旅立ってしまいました。

彼が「生きたい」と願った今日を、私たちは強く生きていきます。
コロナ禍の今、皆さまにおかれましても、生きることに苦しみ、深い悲しみを抱いているのではないでしょうか。
失意の底にある時は、ほんの少しでいい。最期まで強く逞しくいのちを生きたテテを思い出してあげてください。

 

テテを愛してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。
2021年12月12日(日)から12月31(金)まで、マリンストア前に献花台を設置しております。
テテが分館でも個性を生きられるよう、祈ってあげてください。